
古今東西天下無双
かつてこれほど面白い本があっただろうか?
歩く百科事典、世界三大碩学のひとりといわれた南方先生の広くかつ深い知識が如何なく発揮されている歴史的名著。
初めて読むと、話があちらこちらに飛び、何が言いたいのか全く理解できないが、何度も読むうちに、まるでするめの様な旨味が出てくる。まさか、こんな論述に笑い声を入れる事ができるのは、この先生だけだろう(兎の部を参照)。
諸兄よ、ぜひこの本を読まん!

知の大海をゆく
「雨にけふる神島を見て紀伊の国の生みし南方熊楠を思ふ」昭和天皇御製まさに「知の巨人」というにふさわしい人物。「博覧強記」「博学多識」というのは彼のためにあるとさえ思える男。粘菌学・植物学・民俗学などに大きな足跡を残し、巨大な学問宇宙を独力で創造した男。それが南方熊楠である。彼の代表作の一つである「十二支考」は十二支の中の動物たちを切り口に数々の伝説や書物を自在に引用しながら南方ワールドを堪能させてくれる。南方熊楠自身は波乱の生涯と奇抜な生活で知られたが彼の書物は概して読みやすく、その上独特のユーモラスな語り口が特徴で、読みながらつい微笑んでしまうことがある。

正確には十二支じゃあないが・・・
世に稀な巨匠、故南方熊楠が、その博学な知識を惜しみなく使用して作り上げた名著。一昔前の本とはいえ、南方の論考を越えるものは現われてはおらず、その価値は色褪せていない。古今東西の説話を駆使しており、珍しさ、真新しささえある。研究書としても、読み物としても興味深く、面白いであろう。