
内容も読みやすいです
ワイド版は良いです。同じ内容でも活字が大きくなり余白が大きくなっただけで、わかりやすくなったような気がします。鈴木大拙のこの本を読むと根本的なものに触れたような気がします。

「完全に理解できるまで死ねない」と思わせる力
学生時代、鈴木大拙に初めて触れてから、すでに20年以上たつが、未だにすべてを理解することができない。ただ、彼の思考に触れるたびに、仮に同じ書物を読み返す場合であっても、自分の思考が確実に深まることを実感できる。経営の現場にいて、特に米国生まれの概念や手法に触れるたびに覚える違和感の源泉を解明する鍵がここにある。彼の書籍との付き合いは、一生続くと思う。日本人として誇るべき偉大なる先達の労作である。

日本とは、日本人とは。
日本よりも海外でその名を知られる、禅のスポークスマンのような感のある、鈴木大拙による小論集。控えめではあるが、その批評の切っ先は鋭く的確で、人の本性を暴き、禅との関わりの中で、世界、日本、人間存在、日本人について論評している。ときに、禅を過大に評価し、日本人を卑下するような言葉も見受けられるが、太平洋戦争を現実体験した人間に許される特権として、許容される程度のものであるから、著者の批評を損なうものでは全く無い。

日本人必読の書
東洋的思想と鈴木大拙が呼ぶ所のものが、エッセーで綴られている。なんとなく普段感じている東洋的なものの実体が解かるだけではなく、西洋文化における東洋的な要素も折にふれて述べられており、著者の深い洞察力と単なる哲学的思索を超えた論の展開がじつに面白く、現代社会にいきる日本人ならばぜひ読んでおきたい書と感じました。