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韓国現代史 (岩波新書)

韓国現代史 (岩波新書)
発送:通常24時間以内に発送
発売日:2005-12
ランキング:14306
おすすめ度:5.0 | レビュー数:8
おすすめ度:5全く知らなかった者にとっても良書
周囲に韓国の友人がいるにもかかわらずほとんど知らないでいる状況を恥じて手にしました。 安価で手っ取り早く読める本として選んだのですが、読み進めるうちにどんどん引込まれていきました。非常に内容の濃い本でこの厳しい歴史を知らなかった自分をますます恥じてしまいました。 門外漢なので、専門的な視点からこの書がどのように評価・批判できるかはわかりませんが、隣国としての韓国についてとっかかりを得るうえで良書といえるのみならず、国家や大きい歴史という点だけでなく、日ごろ接している韓国籍の友人の背景にあるものに気を配る態度をつけさせてくれたことでも良書だったと思います。それはおそらく著者の厳しくも誠実な姿勢からくるものだとも感じます。 また、韓国という領域を超えて、この書にある鋭く深い視線を他の国々向けたらどうなのか、特に日本に向けた場合どうなのかということも考えさせられました。歴史的社会的に事情は大分異なるでしょうが、このような視線で日本人も自らをとらえなおす必要があるのではないかと思わせる本でした。
おすすめ度:5知っときましょう。
圧倒的伝聞で恐縮ですが、昔は、朝鮮半島関係の研究者って、韓国に 好意的な発言をしたら「裏切り者」って言われたんですって。 なんだかなーとは思ってはいたわけですが、でも、さもありなん。 結論ありきの社会主義・共産主義シンパはともかく、それなりに北の 優位を説く側にも、一理ないわけじゃなかったのね、と。 北のひどさはあちこちで喧伝されてますが、やっぱ李承晩以来、南も けっこうエグいんですなぁ。「この傀儡政権め!」って中傷宣伝は、 当たらずとも遠からず。 日本も含めた関係各国のせめぎ合いの挙げ句いろいろしわ寄せを喰ら った面はあって、ある意味慚愧の念を抱かないわけじゃないんですが、 でもキツいですな、南も。 一方、そう思えばこそ、ここんとこの韓国の変貌ぶりは驚異的。 独裁的な軍事政権であっても非難だけしてりゃ良いってわけじゃない 好例であり、社会って変えられるんだとの一抹の希望でもあり、たか だか30年程度で世の中如何に激変するかってことですねー。そんで、 日々の現在を生きている私たちには、なかなか「変わった」というこ とが見えないんだってことも。
おすすめ度:5韓国現代史を知るうえでの格好な入門書
第二次世界大戦後の韓国の歩みは、解放と分断、内戦、貧困、独裁政治、クーデター、長期の軍事政権、民主化運動の弾圧、経済破綻、そして民主化へと、日本人には想像を絶するような苦難に満ちたものであった。 この激動の歴史の歩みの中で、権力によって人びとは、傷つき、殺りくで家族を失い、ちりぢりに離散し、飢えに苦しみ、街頭でデモをし、拘留され、拷問にあい、あるいは死を賭けして圧政に立ち向かい、と筆舌に尽くし難い試練の数々を強靭にくぐり抜けてきた。 しかも、韓国の人びとが苦しむ強権政治の延命に日本の政・財界が少なからず加担した事実を見落としてはならない。一例を挙げれば、本書で筆者が指摘しているように1971年の朴正熙と金大中とで闘われた大統領選挙の際に三菱は朴陣営に選挙資金として120万ドルを提供している。その結果、金大中は、僅差で落選したのだ。 そうして、いま、韓国では負の遺産を払拭すべく歴史の大胆な見直しがなさられているという。 本書は、こうした現代史の事実を、その前史から今日の盧泰愚政権の誕生に至るまでを克明に記述していて、隣国の韓国現代史を知るうえでの格好な入門書といえる。 韓国ドラマが空前のブームとなって韓国は日本人にとって身近な国となった。「しかし、韓国のスターたちの微笑みの背後に、人々が生き死にを賭けて築いてきた現代史の営みがあることに思いをめぐらせる日本人はやはり少ない」との筆者の指摘は、まさにそのとおりである。 ゆえに、筆者は1人でも多くの日本人に、隣国が歩んだ受難の道のりを伝えたいという思いから本書を書かれたのである。一読をおすすめしたい。
おすすめ度:5読みやすく情報量豊富
私のような不勉強の輩にはありがたい、分かりやすい歴史鳥瞰本です。具体的なデータを紹介しながら、筆者の見解などバイアスはかけずに、事実を情報として提供してくれます。韓国の地理性や歴史的事件の経済・政治・外交的位置付けなど、読んだ後では知らなかったことが恥ずかしくなりますが、実際にはこうした形で分かりやすく情報提供してくれるメディアは希少だと思います。
おすすめ度:5地図と略年表つき
植民地支配から解放された、その後について。 情緒的な表現を抑えた、淡々としてなめらかな文章は、教科書のようだ。新書におさめるには、あまりにも多くの出来事があった60年。容赦なく、先へ先へと進む。 個々の出来事については他書のほうが豊かなイメージを呈示することもあるだろう。しかし、韓国事情の初心者にとって、全体の流れを把握する良書となった。韓国という一くくりにした主語で語られる対象が、やはり地域による多様性を持っていることが、私には新鮮だった。 国家単位での過去の事件への取り組み、ネットのもたらす直接民主主義の可能性とファナティックな危険性、情報へのアクセス可能性による中央と周縁の再構成など、韓国という事例から更に普遍的な話題に抽象化して扱われうるような材料も多く提起されており、興味深かった。
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