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パンツが見える。―羞恥心の現代史 (朝日選書)

パンツが見える。―羞恥心の現代史 (朝日選書)
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発売日:2002-05
ランキング:31692
おすすめ度:4.0 | レビュー数:8
おすすめ度:5タイトルとは裏腹に堅実な風俗史
まず、あの有名な白木屋ズロース伝説が全くの出鱈目であるという出だしに驚き。 洋装が導入されるまで日本の女性はほとんど下着らしい下着を着けていなかったことや女性もたち小便をしていた時代があったと言うことは知識として知っていた。しかし、そんな時代はほんの数十年であったことにも驚き。 また、隠されるからこそ羞恥心を感じるという過程も面白い。開けっぴろげな時代には陰部に過大な関心を持つことはない。ズロースと呼ばれていた時代、隠すものでなかった下着にも隠微な魅力は存在しなかった。隠される陰部、そして陰部を隠す下着。隠されたものへの興味と隠されるものへの羞恥心。下着の呼称がズロースからパンティへと移り変わるとともに隠すべき存在へと転化していく過程は純粋に興味深い事例である。さらに近年下着が見せるものになるにつれかえって見ても楽しくないものになってしまっている時代、この著者の解き明かした羞恥心の行く先はどこになったのだろうか。 著者はこの本で自分の一人前の風俗史家と自負をもてるようになったとのこと。 パンツを巡る羞恥心の歴史を同時代の新聞雑誌の記事から小説の記述に至るまで広く漁り、これまでの常識を覆すようなパンツを巡る近代史を描き出した著者の労力と筆力には感服である。現在の知識や見識から過去を測るのではなく、同時代の人々の目を意識した著作は学者としての力量の確かさを余すところなく示している。 さらに興味本位、生涯一好事家という意気込みがこの著作を支えている。対象に対する愛情のなせる技である。対象が対象だけに開き直りとも言えなくもないが、これくらいの度胸が学者にも必要と言うことだろう。
おすすめ度:4ちょっと尾篭なテーマに真剣にとりくんだ力作!
この本のテーマは「日本における女性のパンツの歴史」である。 この本で真っ先にガセだと言及した「白木屋事件」私もあれが女性がパンツをはくようになったきっかけとなったとずっと思っていたし、又そう教えられてきたのに、それが実は真実ではなかったというのは興味深い。 パンツ(ズロース)が最初は貞操帯として、後からは様々な含みをもち女性に浸透していったというのはおもしろい。 又、女性のみならず男性の感覚も変化していった過程などをこのように「俗」なテーマでありながら真面目に取り組んでいるところが非常におもしろい。 様々な意味で為になり非常に面白い研究である。 今は又女性が下着が見えることを恥じない文化になりつつある。もしくは見せパンをはいている女性も多い。 今まさに「下着をめぐる女性の感覚変遷期」なのかもしれない。
おすすめ度:1読んでみましたが・・・
どうだろう?女からすると、男の浪漫のために見せたくないところを出せ、昔の女性を見習え、と言っているようにしか聞こえない。他人の趣味を否定するつもりはないけど、これは女なら誰にでも迷惑行為として降りかかってくること。男性は見てて楽しいかもしれないが、女は見られれば恥ずかしくも不愉快にもなるという、すれ違いが起きてしまう。女のほとんどは、男性のこうした行動を自分に対する嫌がらせと受け止めてしまうわけです。
おすすめ度:4文献渉猟だけではない著者の視点
最近、アニメに出てくる女の子がパンツを見せなくなっているのにお気づきだろうか。「サザエさん」のワカメちゃんはともかく、「ドラえもん」のしずかちゃん、「チンプイ」のエリさまなど、昔はアニメの中で低年齢の女の子は短いスカートで、パンツが見えていてあたりまえだった。今のドラえもんでしずかちゃんのパンツを探してみると、如何に困難かわかるだろう。逆に、ある程度少女的お色気を売り物にしたアニメ(こいこい7とか)は盛大にパンツを見せたり半裸全裸になったりしているが、これはまた対象と目的が別。つまり、幼女少女と雖も「パンチラは日常の風景から排除されつつある」ことのひとつの証左だ。著者がこの本で述べていることは、多くの文献的・時事的証拠からの羞恥心と女性の下着の関連史ともいうべきものであって、その視点には確固としたものが認められる。はじめて読んだ井上氏の書物は「霊柩車の誕生」だったが、霊柩車という忌まれる存在にこれだけの歴史・社会的投影が為されていることに舌を巻いた。この書物でも女性下着という隠された存在を社会史のなかに浮き彫りにしている。少し文章は単調かもしれないが、やはり上手い。星4つ。
おすすめ度:2文章が面白くない
こういった分野に興味があれば読んでおくべき本ではある。 しかしただ読み散らした本の引用を羅列するだけで退屈でつまらない文章には辟易する。 著者の視点も単純でかなり幼稚な感じ。 ズロースからパンティは下着として一直線の流れではなく、ズロースは今の短パンとか水着、あるいはスカートの感覚ではないのだろうか。 つまり現代は重ねる上着が増えたのであって、現代のパンティには過去の性器が対応するのである。ズロースとパンティは正確には対応しない。つまり、対応するかのごときこの書のタイトルは繆っている。 まじめにたくさん調べましたというだけの、学生の論文のようで物足りない。
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