
取材現場と取材文のギャップを楽しむ
北朝鮮潜入、自衛隊レンジャー訓練従軍など、宮嶋氏が体を張った取材記を15本収録。本当は相当に危険な場所で取材のはずなのだが、ちょっとオフザケ気味の文語風文章がそれを感じさせない。相変わらずの宮嶋節が冴える。そこにまた宮嶋氏のタフさがうかがえる。本書の半分以上が自衛隊の従軍記になっている。自衛隊のコワさ厳しさも垣間見えるがそれよりも自衛隊員たちの人間臭さが非常に印象的である。自衛隊としてはいい広告になっているのではないか。

体験に勝るものなし
数々の艱難辛苦に耐えながら、訓練の内容を広く知らしめる著者の努力に圧巻です。規律や精神力といった当事者にはものすごくマジメなことが、外部から見ると異様だったり滑稽だったりすることがあります。自衛隊という硬派な集団を茶化すことで、そこに住む人たちのがんばってる姿を、鮮やかに描きだしていて楽しく読めました。また、ノルマンディや硫黄島のネタもありましたが、勝つも負けるも、戦争で亡くなった方の心痛を感じました。体験に勝るものなし。このことを痛感する1冊です。

とにかく宮嶋さんはどこにでも行く人
そして、つくづく自衛隊の広報幹部にはしごを外されることの多い、はちゃめちゃな星の下に生まれた人なんだなぁ、というのが実感できる一冊です。それでも、スキーをやったことないのに冬山演習について行ったり、内部温度50度近くになる壕で一夜を明かしたりする宮嶋さんの姿はカッコイイ(かつ、おかしい)!読んだら改めて彼に惚れ直してしまう一冊でもあります。各地での演習内容が詳しく書かれているので、自衛隊入隊希望者は是非一読しておくことをお勧め致します。

おとと
好きなエピソードがこれ。現地の子供たちに仕事を手伝ってもらうご褒美の通貨単位(笑)が「おとと」おっとっとのことなんですね。エッチでお下劣なとこもあるけれどバイクで颯爽と走る宮嶋さんは楽しそうで、読んでても楽しい。いざ読まん!